2018/06/11
NUDE展@横浜美術館
友人が購入したのにつられて斎賀みつきさんの音声ガイドを購入し、さっそく鑑賞
クラーナハ展でも同じ友人と同じシチュエーションで、そして同じ声優さんの音声ガイドを借りていたのを思い出した。
1部屋目の中で特に印象深いのはプシュケの水浴。
まずヌードの美しさに圧倒される。形だけでなく肌感も美しく何の展示か半分忘れていたと思う。このブースは1700年代~1900年はじめに制作されていたこともあり全体的に理想化されたヌードが描かれていたためどの作品も圧倒的な美しさだった。
2部屋目はまずブースのタイトルが素敵「親密なまなざし」
どの作品も描き手とモデルの距離感を思わせるような雰囲気だった。私的ナンバーワンの絵画が”モンパルナスのアトリエ”。部屋の2階(1.5階…?)からモデルと、そのモデルが撫でている黒い猫を見下ろしているような構図で、ヌード女性の自然な仕草を捉えたその絵は、詳しいことはよくわからないけれども、ゆったりとした時間が流れているような感じがした。調べてみたけれどもやはり詳しいことはよくわからない…。
3部屋目で書きたいことは私的ナンバーワンの銅像”歩く女性”
作者によって頭と腕を失われたことでより一層体の細さが強調されつついたら倒れそうな雰囲気だけれども少し離れてみるとなんだか重みがある感じがする…片足をほんの少し踏みだしているからなのか繊細な印象より颯爽と地面を踏みしめる女性の印象が残っている。あの安定しているようで不安定な感じが好きです。
4部屋目はやはり”接吻”
大理石のあんなに大きな彫刻を見たのは初めてだと思う。一周してまず男性の手の大きさに驚いた。そこから全体の大きさを初めて把握した感じ。ここだけブースが他とは区別されていて壁の黒が大理石の白を目立たせていた。どのアングルからでも美しい。個人的には女性の大腿においている男性の手の、中でも親指が触れるか触れないかの位置にあるところ。形と色の効果もあってとてもソフトで官能的な印象を受けた。
5部屋目はレアリスムとシュルレアリスムのお部屋
まだまだ難しい。なかなかのみこめない…ここではちょっと興味のあるバルテュスの作品が気になった。衣服は来ていないのに白のハイソックスと真っ赤な靴。個人的にこれは少女なのではと思ってしまったがどうなのだろうか…。ちょっとそわっとした。
6部屋目以降は閉館間近ということもあってさらりと回った。これらのブースで気になったのはシンディ・シャーマンの無題#97~99。ヌード撮影を終えた直後の写真に写るモデルの視線がなんだか突き刺さった。
作家や美術館ではなく”ヌード”をテーマにした作品を時代の流れとともに観られたのがとても面白かった。たくさんの作品のなかにあるヌードの絵ではなくヌードだけを取り上げられていたことで、その時代におけるヌード絵画のポジションというものを初めてちゃんと意識した。
テーマソング:”ロマンティックなワルツ”/クロード・ドビュッシー
お土産:
- 接吻/オーギュスト・ロダン
- 裸体習作/ウィリアム・マルリディ
- 締め出された愛/アンナ・リー・メリット
- イカロス哀悼/ハーバート・ドレイパー(左上から)
時間があったら常設展もみたい
おわり